怪人ナスD!

久しぶりにネットのTV番組予告記事を見て、リアルタイムに見たいと思った番組があったので視聴しました。日曜の夕方は我が家では家族揃ってちびまる子ちゃんからサザエさんというコースが定番化しているのですが、番組の予告記事を見た瞬間に、これは面白いに違いない!という直感が働き、「世界の果てまでイッテQスペシャル」以来の定番コースの変更となったわけです。サザエさんを録画するということを条件に子供には納得してもらい、テレビにかじりつきました。その名も「陸海空 こんな時間に地球征服するなんて」という番組。

ナスDはなぜ黒い?

何故この番組を見ようと思ったかというと強烈なキャラクターを持った人物が予告記事で紹介されていたからです。

その名も「ナスD」

芸人さんのような呼称がついていますが本名の名字は「なす」ではありません。そして実は、テレビ朝日のゼネラルプロデューサーをされていて、組織上立場的には結構偉い人、のはずなのですが、番組での企画に対する体当たりぶりが、出演する芸能人を超えていると評判の方です。昔、私もよく見ていた「いきなり!黄金伝説。」や「よゐこの無人島0円生活」を手がけすでにかなりの実績を持っていらっしゃる方です。しかしある事件をきっかけに全身が野菜のなすびのように黒く(青黒く)変色したため、ナスDと呼ばれるようになったそうです。

そのきっかけとなった事件は、アマゾンの現地部族から美容に良いと勧められた「ウィト」という果物の汁を、何を思ったか顔を初め全身に塗りたくったときに起きました。おそらく、美容に良い海藻パックのようなものを本人はイメージしていたのかもしれませんが、その行為が完全に裏目に出てしまいます。

実は「ウィト」という果物の汁は、白髪染めやタトゥーに用いられるのもので、一度塗ると落ちないらしいのです。確かにTVに映るナスDの顔は墨汁の黒というより、薄めの黒、青みがかった黒(まさにナスの色)に変色していました。直射日光に当たると変色していくらしいです。顔形は日本人(しかも元々は三上ひろしにちょい似のハンサム顔)ですが、肌の色は日本人特有の黄色ではなく黒色!そのあまりの不自然な組み合わせに現地の人からも怖がられていました。

ナスDの鋼鉄の胃袋

「アマゾンのこれまで会ったことがない、秘境に住む現地部族に会い生活に密着する」がこの番組のテーマなのですが、人が集まる市場を撮影するシーンがいくつかあり、ナスDが現地の人に勧められるまま、普通の感覚では躊躇するような食べ物を次々に平らげていきます。

この男、胃袋が鋼鉄でできているのか、出される現地料理は全てきれいに平らげてしまうのです。アマゾン川で採れた魚を頭からほおばり、大型の食虫植物のような普通に日本で暮らしていると絶対にお目にかかれない現地の食べ物を躊躇せずに食べる食べる。現地の水も平気で飲み干していました。船で目的地の秘境といわれる集落まで丸4日かけてアマゾン川を上流に向けて旅していくのですが、途中で警察官が抜き打ちの荷物チェックで乗船してくるシーンがあるのですが、その時ナスDは無我の境地で現地の肉を食べ続けていて、荷物チェックするはずの警察官もその食べっぷりとナスDの異形に思わず写メを取る始末。完全に圧倒していました。無我の境地のナスDはどこ吹く風とばかりに骨だけ残して完食。まさに怪人。それもナスビ色の。怖すぎです。

アマゾンが好きすぎて、アマゾンを味わい尽くすために、運搬船の船長に荷物運びの役を買って出て目的地に着くまでの数十カ所の船着場全てで荷物の運搬を手伝い、なおかつ、船の料理長の手伝いもし、雑務もこなしとゼネラルプロデューサーにも関わらず、スタッフ以上に働きまくった結果、睡眠時間は4日間でなんと2時間!

その睡眠不足の影響もあったのか、下船の時には気絶していて宿泊地に担ぎ込まれていました。しかし一晩寝たあとはピンピンして、アマゾンの取材に向かっていました。この過酷な環境下でナスDの瞳は日に日に輝きを増している。まさに鉄人です。

自分の「好き」に没頭する幸せ

この番組を見ていて、ナスDのノーブレーキな精神力、鋼鉄の胃袋、底なしの体力はどこから来ているのかとずっと気になっていました。見た目はごく普通で、体の構造が常人離れしているようには見えないのですが、アマゾンの修羅場を経験するごとにナスDの目の輝きが増していくのです。ただ単に体力がある人間が痩せ我慢してやっていると、目に疲れが出てくるのですが、ナスDの場合、気絶するような体験をした後も、目の光が以前にも増して輝いているのです。この理由は何なのか?

あくまで私見ですが、ナスDが純粋に好きなことをしているために、無敵状態(無我の領域)に入っているのではないかと思いました。それも好きの純度が極めて高いことです。確かに自分のことに置き換えてみると、本当に好きなことに没頭している時は、寝食忘れてそのことに夢中で取り組んだ経験があります。昔「ダビンチ・コード」という小説の虜になり、上下巻を一気に読み切ったことがありますが、それでもせいぜい1日徹夜したくらいだと思うので、ナスDと比べる純度はまだまだです。

自分の「好き」に没頭して楽しみまくって、それが仕事として成立してしまっているナスDの存在を目の当たりにし、自分の心の深い奥底にある何かに一瞬光を当てられた気がしました。

感謝。

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